Home * Love 〜始まりは、キス〜
嫌な予感がした。
寒気、40℃の熱。
あの蒼白な顔色。
━━━鈴…だ。
ひろみ先生の症状と鈴の症状が
ガッチリと重なって。
あの意地っ張りな性格を
考えると、おそらく病院には行ってないだろう…
って事は・・・
「もしかして…朝の時原さんの様子が気になりますか?」
「え?」
「かなり、体調悪そうでしたもん。
彼女の所に行ってあげて下さい。
お恥ずかしい話ですが…私、
寝込んでいる時…寂しくて寂しくてしょうがなかったんです。
だから、時原さんも孤独なキモチだと思うんです。
ここは私に任せてください。
みんな劇に夢中ですから、
今なら大丈夫です。」
ひろみ先生の温かい優しさに感謝し。
「ひろみ先生………ありがとうございます。
すぐ戻りますから。」
「はいっ…」
俺は教室を飛び出した。