Home * Love 〜始まりは、キス〜





家へ向かう帰り道。


住宅街を自転車で軽やかに進む。

春の風は清々しくて
心地よくて。

私は良い気分の中、
出来上がったオムライスを想像していた―――



ご飯の部分は
チキンライスで………

卵は絶対に半熟!

包丁で、切れ目を入れるとね━━━
半熟卵がふわぁっ………と…

オムライスが完成しようとした時。



「あ!」


大変な事に気づいてしまった。

け……ケチャップを買ってないって!


ケチャップ1番重要なのに………



今からスーパーに引き返したんじゃ、今日のバイトに間に合いそうもないし…


…しょうがない。

「コンビニに行こ。」

私は呟いてから、ペダルを漕ぐスピードを速めた。


私は角を右に曲がり、少し道を進むと……

私が済むアパートがあって、
その隣にコンビニがあるんだ。


*****


そして、
コンビニに到着し自転車を止めた。



「ありがとうございました―」

と、
コンビニの店員さんの声とともに
自動ドアから出てきた男の人に…

私は愕然とした。





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