Home * Love 〜始まりは、キス〜
ドアを開けた、その時。
「風邪…良くなったか?」
梅田さんは
優しくそんな事を聞いてきた。
これで、
私の体温はまた、少し上がったようで
顔にポッと熱を持ったのが分かる。
私が小さく頷くと、
「本当に?」
と、また手が伸びてきて。
ピピピ…
やっと鳴った!
梅田さんの手を右に回避する。
「ね…熱なんてありません!ほら!」
私は梅田さんに
体温計を見せつけた。
さっき、
平熱に戻ってたんだから!
「………37.6
まだ熱あるじゃん。」
「鈴ちゃん、お熱あるの〜?大丈夫〜?」
「朝から元気なかったもんな。」
体温計を覗き込み、
口をへの字にして
不安そうにしている
たろちゃんと多実ちゃん。
「部屋、あがるよ?」