Home * Love 〜始まりは、キス〜




この時分かった。

梅田さんは、
1人で悩み、葛藤していたんだ。

そう考えたら、
私はたまらなくなって

梅田さんの胸に飛び込む━━━


「フランスには行きません、
絶対に行きません。

ずっと梅田さんの隣にいます。

梅田さんが一緒なら、
たろちゃんと多実ちゃんの事も
頑張れますから。」


―――そう、梅田さんがパワーを
くれる限り、私は頑張れる。



「うん、一緒に頑張ろうな。
ありがとう。」

梅田さんはそう言って…
私の頭を撫でる。




痛いほど優しくて、
あたたかくて。

私より遥かに大人で。

弱い部分もあって。

彼女想い。

そんな所を含めて、全部━━━

「…す…………っ」




梅田さんは
私の言葉を遮るように
キスをした。



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