Home * Love 〜始まりは、キス〜
「時原鈴子、太郎、多実の父です。
娘達が大変お世話になりました…」
「いえ………
すみません、自己紹介遅れました
いちご幼稚園でたろう君と
多実ちゃんの担任しております
梅田貴也と申します。
隣の205号室に住んでおりまして、
鈴子さんが風邪をひいてしまったようで…
勝手ながらずっと看病させて
いただいてました。」
頭を下げたお父さんに、
梅田さんは、丁寧な挨拶をした。
―――そういえば、
梅田さんは最初に会った時も
こんな風に丁寧に挨拶してくれたな。
梅田さんのこういう所も
凄く尊敬する。
「娘の看病をありがとう…
とても助かりました。
鈴、急で申し訳ないが
明後日にここを発たなきゃいけない。
準備しなさい。」