Home * Love 〜始まりは、キス〜
明後日・・・・・?
いくらなんでも、急すぎるよ…
頭の中が真っ白になる私。
「お父さん…私―――」
「ダメだ!
家族全員で暮らそうって言っただろ?
それが一番いいんだ。」
お父さんは、私の言葉を遮り…
強い口調で言った。
確かに、家族で暮らすのが
一番だけど………。
「わ…かった………」
これで、いいの?
胸の中がモヤモヤする。
「………悪いな。
俺の仕事の関係で、出発が明後日なんだ。
これから、
俺と母さんは世話になった人の
挨拶に行ってくるからな。
母さん、
道が混まないうちに行こうか。」
お父さんはそう言うと、
たろちゃんを抱き上げた。
満面の笑みのたろちゃん。
「そうね、あなた。」
お母さんは、
多実ちゃんを抱っこしていて。
━━━こうして、
お父さんとお母さんは
たろちゃんと多実ちゃんを抱き締めてから
私の家を後にした。
慌ただしく過ぎていった、
金曜日の朝に━━━…
両親の愛情を知った。