Home * Love 〜始まりは、キス〜
梅田さんも、私と同じように
壁の反対側で、
悩んで…苦しんでいるの?
そう思うと
更に涙は流れ続け、
自分を責めずにはいられなかった。
梅田さんの幸せを壊してしまった…
私は…大切な人の幸せを―――
この手で…壊してしまった。
嫌だ…
嫌だ………
嫌だよ、こんなの。
梅田さんには
幸せになってほしい。
「……………っ!!!」
胸が今にも張り裂けそうで。
私は膝に顔を埋めた。
その時だった。
「鈴ちゃん、寂しいの?」
ふわっとしたあたたかさと…
天使のような声が私の耳に届いた。
「………多実ちゃん…」