Home * Love 〜始まりは、キス〜




*****


私は、震える手でティーカップに
コーヒーを注ぐ。



「……昨日は驚かせちゃって…
ごめんなさいね。

その事で話があるんだけど…」


―――遠くから聞こえる由夏さんの声。


一瞬、
『昨日の事』という言葉に
体がビクッと反応した。



言葉が出てこなくて、
ゆっくり頭を左右に振る事しか出来ない。


コーヒーを注ぎ終わった私は、
ティーカップ2つと、スプーン、スティックシュガー、ミルクを
お盆にのせて


重い足取りで由夏さんの元へと向かった━━━…






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