Home * Love 〜始まりは、キス〜
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時計の針が10時を回った頃。
「鈴子ちゃん。
今日、頑張ってたから…
もう上がっていいよ?」
店長からの奇跡の1言。
まだ店内は混み合ってるのに。
『はちべえ』の店長さんのこういう所が好き。
ちゃんと頑張りを認めてくれるんだ。
「ありがとうございます。
では、お先に失礼します。」
「はい、お疲れ様〜」
私は丁寧にお辞儀をして、足早に休憩室に向かった。
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ファンデーションをパフパフ……
オレンジ系のチークを頬にのせて
マスカラもちょっと付け足して。
仕上げはピンクのグロスを
薄く塗る。
鏡で入念にお化粧チェック。
それから、
全身鏡でも服装チェック。
今日は花柄スカート。
良かった、女の子ちっくな服で。
よし、大丈夫っ!
意を決して、梅田さんの元へっ!