Home * Love 〜始まりは、キス〜
私は顔を上げた。
「距離を置こうって言ったのは鈴だろ?」
梅田さんは
私の思っている事が分かっている
そんな感じだった。
「……ごめんなさい。
じゃあ、もう一緒にこのアパートに住めなくなるの?」
私の言葉に梅田さんの抱き締める手が強まり、
甘い囁きが耳元に届く・・・
「ってか俺、鈴ちゃんのせいで
住むとこ決まってないんだけど?
どうしてくれんの?」
えええ〜〜〜〜?
梅田さんの衝撃な言葉に
私の心臓は一気に跳び跳ねた。
梅田さんを見たり、
玄関の方を見たり。
オロオロする私に梅田さんは
クスクスって笑いながら
意地悪っぽく言う。
「今日は…野宿かなぁ〜」
だから、その言葉の意味が………
私は気づかないフリをした。
ドキドキ と ハラハラ。
私の顔は沸騰したみたいに暑くなる。
でも────
心の距離、離れてしまった分
少しの間、同じ部屋で
甘い時間を過ごすのもいい
…………かもね?