Home * Love 〜始まりは、キス〜
そう言いながら
パタパタと足音をさせて、こっちに向かってくるのは―――
その女の子と同じくらいの年の男の子で………
『多実ぃ!ダメじゃん!勝手にどっか行ったらぁ!』
頬を膨らませながら、
多実って名前の女の子の手を握った。
『たろ〜〜!ごめんな…ざい…』
『多実ちゃん…お兄ちゃん見つかって良かったな。』
俺はポンッと頭に手を置いた。
『ありがとう…お兄さん』
女の子は俺にそう言うと、男の子と手を繋いで仲良く走っていく━━━
『可愛らしい子っ………』
由夏は目を細めて微笑んでから━━━━