Home * Love 〜始まりは、キス〜
梅田先生の袖をぎゅっと掴み、固まっている多実ちゃん。
「多実ちゃん…ダメだって。ワガママは…。先生達困っちゃうでしょ?」
私は彼女を見つめながら、真剣に語りかけた。
「だって…知らない先生より、この優しい先生がいいんだもん!」
「どういう事?」
「空港でママを一緒に探したんだよなぁ?」
梅田さんは多実ちゃんの目線になった。
多実ちゃんはコクリと頷く。
「じゃぁ、2人とも、貴也先生のクラスになるか。」
「「ホントに!?」」
梅田先生の衝撃的な言葉に
2人はとても…跳びはねながら喜んでいるのだけど。
私は顔がひきつり…
言葉が出来なかった。
━━━━こうして、
時原家の新たな生活がスタートするのでした。
「多実ちゃん…もうワガママ言っちゃダメだよ?
2人ともイイ子にしてね?
じやあ、よろしくお願いします。」