Home * Love 〜始まりは、キス〜
「何か……あったんですか?」
何か嫌な予感がして、
携帯を持つ手からは
じんわりと汗が滲み…
ドクン……と心拍数が上がる。
「詳しい事は後で言うけど。…多実ちゃんが、クラスの女の子を―――」
私は、その言葉を聞くと
勢いよく化粧室を飛び出して教室へと入った。
鞄を持ち
「すみません…早退します。」
と、言って教室を後にした。
クラスの子は突然の事で
かなり驚いている様子で。
先生も、「…ああ、大丈夫か?」としか言わなかった。
それほど、私の顔色は悪くなっているらしい。
『多実が、クラスの子を叩いて怪我させちゃったんだよ―――』
梅田さんの言葉が頭の中でぐるぐる回る。
ど…どうしよう―――!
みんな無事でありますように―――!