あなたの為なら…
「いい加減にやめろよ!」
「うっせーな!」
私は拓也を殴る。
けれど、拓也は殴ってこない。
「なんで…なんで殴ってこねぇーのかよ!!」
泣き叫んだ。
「お前の事傷つけたくないからだ!!」
その瞬間、私の手が止まった。
そしてしゃがみこむ。
「何それ…傷つけろよ。私の事殺せよ!」
めっちゃ死にたくなった。
たったこんな事で、大切な人を殴ってしまう自分が許せねぇ。
「ごめんな?あんな事言っちまって。お前のせいじゃないよ。」
そして抱きしめてくる。
「拓也…私はこの世にいちゃいけない存在なのか?生きてる意味がなくなった。」
「俺の生きる意味はお前を大切にする事。お前の生きる意味は、俺に大切にしてもらうこと。わかった?」
大切にしてもらうこと?何それ。
「ごめんな?」
「別にいい。私もごめん。」
頭を撫でられる。
「私ね、幸せの意味わかった。」
「何?オムライスと喧嘩以外な笑」
私の幸せ意味は…
「拓也と一緒にいること。」
ありがとう拓也。
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