御曹司くんに再会したら溺愛されました
私は頭をフル回転させた。
「そんな事したら、私、他の女子社員たちから
恨まれちゃうじゃないですか?
怖くてできませんよ。」
私は笑ってみせる。
晴生、助けて…と視線を送るが、晴生は女性たちと楽しく談笑中。
「私、お酌してきますね。」
私はビール瓶を片手に逃げ出そうとした。
…のに、宇野係長に腕を掴まれて座らされてしまった。
「女性だからって、そんな事しなくていいって
言ったじゃないですか。
飲みたい奴は、放っておいても、勝手に
飲むからいいんですよ。
そんな事より、里奈さんは、結婚しないん
ですか?」
んー、困った…
「私なんかと結婚したいって、思ってくださる
方がいませんから。」
「じゃあ、立候補してもいいですか?」
「またまたぁ。本気じゃないくせに。
宇野係長は、優しいですね。
嘘でも嬉しいです。
ありがとうございます。」