御曹司くんに再会したら溺愛されました
「ん?
なんで?」
「今まで誰も本気にしてくれなかったから…」
「そうなの?
私は素敵な夢だと思ったけどな。」
晴生は再び私を抱き寄せた。
「俺、里奈のためにがんばる。
一生、里奈を幸せにする。」
「ありがとう。
でも、晴生は晴生のためにがんばればいいよ。
私が晴生を幸せにするから。」
私は晴生の背中に回した手に力を込めた。
「ふふっ
里奈が俺を幸せにしてくれるの?」
「そうだよ。
晴生の幸せが私の幸せだから。」
ふわりと私は宙に浮いた。
「晴生!?」
「ダメ!
里奈、かわいすぎ。」
「え?
だって、唐揚げ、揚げたてだよ?」
「里奈だって、今が食べ頃だよ。」
「晴生〜」
「俺を幸せにしてくれるんでしょ?」
「…!
そういう意味じゃない〜」
でも、私の意見は聞き入れられる事はなく、唐揚げは後ほど温め直す事になった。