御曹司くんに再会したら溺愛されました
「とりあえず、その辺適当に座ってて。
簡単な物しか作れないけど…。
でも、料理の前に部屋着に着替えていい?」
晴生くんが私の顔を覗き込む。
「どうぞ。」
と返すと、寝室らしき部屋に入っていった。
Tシャツにスウェットという、思い切りラフな格好で戻ってきた彼は、手を洗ってそのままキッチンに立った。
「パスタでいい?」
と聞かれて、私が頷くと、鍋に湯を沸かし始める。
「手伝うよ。」
と私が立ち上がると、
「!
いいの?」
目を見開いて、嬉しそうに笑う。
「じゃあ、これ。」
晴生くんは黒いエプロンを貸してくれた。
広いキッチンは、2人並んで野菜を切る事ができる。
野菜を切り終えると、あとは晴生くんに任せて、私はキッチンを出た。