Revival
Chapter3
昼下がりの大学内にあるカフェテリアで、武藤は考えていた。

「よっ、武藤」

ポンと頭のうえに手が置かれたので視線を向けると、
「何だ、ソースか」

宗助だった。

「そんな浮かない顔してどうしたんだ?

またダメだったのか?」

宗助はそう言うと、武藤の向かい側の席に腰を下ろした。

武藤はプロのミュージシャンになるために、大手事務所にデモテープを送ったり、事務所主催のオーディションに積極的に参加しているのだ。

「違うよ、まだ送ったばかりで結果は出ていないし」

武藤はそう答えると、ブラックコーヒーを口に含んだ。

「じゃあ、何で悩んでたんだ?

卒論で何か厄介な問題にぶつかったのか?」

宗助はタンブラーに口をつけた。

彼が持っているタンブラーの中には、紅茶が入っていることだろう。

宗助はコーヒーが嫌いなのだ。
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