ず っ と 。




眠い目を擦りながら家を出る



「あ………」



昨日の公園の女の子どうなったかな



もう時刻は8時になる。

さすがに何時間もは寒すぎていれないかな…



そう思いながらも、女の子が気になって歩くスピードを少し速めた



公園の時計が見えて、また少しスピードを上げて、公園の中を覗き込む




まだいる…



昨日と同じようにベンチに丸くうずくまってる。
首元には、俺が昨日あげたマフラーがしっかり巻かれている。



俺はまた、昨日と同じく、その子の肩を叩いた


「おーい」


何度がポンポンとすると、目を擦りながら、ゆっくり顔を出した


この寒さには似合わず、その子の顔は真っ赤だった




「ここにずっと居るのは危ないよ?」



そう言うと、虚ろな目を時計に向けた



「ぁ…帰ります……」




小さく、か細い声



「これ……ありがと、ございました…」




そう、マフラーをほどいて、俺に渡してくれた


長い髪を耳にかけた時、首元に大きなアザが見えた




ゆっくり立ち上がるけど、その子の足元はふらついていて。



「大丈夫?」



そう声をかければ、にこっと微笑んで、公園を出て行った





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