ず っ と 。
医局に戻って自分のデスクに座る
山積みの資料に今日4回目のため息
「蒼介おつかれ~」
「お疲れ様です」
俺の肩に手を置いたのは、俺より10個も年上の井上先輩
「これ?新しい患者のカルテ」
「そうです」
俺のパソコンを覗き込む先輩
「また子供か〜 ほんと人気だな」
「子供って言ってももう19歳ですけどね」
「まあ、たしかに。親御さんとは連絡ついたの?」
「それが、1回は出たんですけど、病院って言った瞬間切られちゃいました」
これには先輩も苦笑い
「色々複雑なのな〜。じゃ、俺はお先に失礼しまーす」
「はい、お疲れ様でした」
ペコッと頭を下げると、先輩は陽気に医局を出て行った