ず っ と 。
蒼介side
急患で長引いた仕事を終え、いつも通り歩いて帰る
毎日くたくた。
研修医を卒業したばかりの俺は、まだ失敗も多い
小さい頃から憧れた医者だけど、自分が想像していたよりもずっとこの仕事はキツかった
はあ とため息をつきながら、顔を上げて横断歩道の信号機をぼーっと見つめる
信号が赤から青に変わった時、ふと目の前の公園に誰かがいるのに気づいた
ベンチに丸くうずくまってる女の子
腕時計を確認すると夜中の3時
なんでこんな時間に……
とは思ったけど、早く家に帰って寝たいという思いに勝てず、そのまま公園の前を素通りした