ず っ と 。
「そんなの、できないですよ!」
「どうして?…って、その反応が当然だよな」
「当たり前です…」
ただでさえ大変そうな先生なのに、家に帰っても患者が居るなんて、私のせいで気が休まる場所がなくなってしまう
そんなこと、申し訳なくてできるわけが無い
「でも、俺の家、使ってない部屋があって、もちろん鍵もついてるし、初花ちゃんが望むなら防音にもするよ」
「いや、そういうことじゃなくて…」
「もし毎日俺の顔を見るのが嫌なら、部屋から出てこなくたって全く問題ないし、なんなら仕事であまり家に帰らないから、そこは安心して欲しい」
なんだか、心配しているところが違う気がする…
「あと可愛い犬がいる」
「犬って…」
「いや、ごめん… 初花ちゃんをどうしても助けたくて、どうしたらいいかめちゃくちゃ考えたんだけど…これしか思い浮かばなかった……」
さすがに配慮に欠けたかな、、と肩を落とす先生
「先生、あの」
「ん?」
「私が心配してるのは、先生と居るのが嫌なんじゃなくて、先生の負担をこれ以上増やすのが嫌なんです。ただでさえ今だって迷惑ばかりかけてるのに」
「迷惑?初花ちゃんが?」
「はい。たくさん気にかけてもらってるのに、一緒に住んだりなんかしたら、先生が休める場所なくなっちゃう…」