神様、どれほど償えば この恋は許されるのでしょうか?
ふわっ……
そのキスに、
冷たく凍えきっていた体が熱を帯びる。
まるで、命を吹き込まれたみたい。
――スキ…大河……
誰よりも、
何よりも、
大好きなひと
叶わなくても、
結ばれなくてもいいから、
一番、幸せになって欲しいひと
こんなにうれしいのに、
せつなく涙が流れる。
舞い上がる風が、二人の吐息を夜空に混ぜながら、
雲を押し流す。
上弦の月が、雲の切れ間に見えては隠れ、隠れては幾度となく姿を現し、
覗き見るように二人を照らす。
不安げに落ちる雲の影を、振り払うかのように、