一途な2人 ~強がり彼氏と強情彼女~
また、まっすぐに見つめられる。
すぐに視線を逸したい衝動に駆られるけれど、
恥ずかしい時に視線を逸らす、とさっき指摘されたこともあり、
じっと見つめ返す。
「今度は逸らさないのか?」
「さっき指摘されましたから。
悔しいので逸しません。」
「くっ・・・」
先ほどよりも、笑いをこらえるのに苦労してるような様子で、お腹に手を当てている。
「本当に、変わらないな。
すぐ意地になるところも。」
何か反論しようとしたところで、引き戸が開かれ、店員さんが現れた。
畳の上に、熱燗とおちょこが載ったトレイを置いて一礼する。
先ほどの若いバイト風のお兄さんではなく、板前さんの服を着ているが、責任者のような堂々とした風格がある。
「豊沢、来てくれてサンキュ。」
「あぁ。近藤も悪いな、忙しいんだろう。」
「このくらいどうってことねぇよ。
あ、いらっしゃいませ。近藤と申します。
今日は腕によりをかけますので、楽しんでいってくださいね。」
近藤さんが私に向かって笑顔を向ける。
威厳があるけれど、私たちをあまり年齢は変わらないのかもしれない。
「コースで用意していいか?」
近藤さんが、テーブルに熱燗とおちょこを並べながら尋ねる。
「あぁ・・・紗良、なにが食べられないものとかあるか?」
「いえ、何でも頂きます。」
「じゃあ、お任せでお願いするよ。」
「了解!ではごゆっくり~。」
引き戸が閉められ、また2人きり。
すぐに視線を逸したい衝動に駆られるけれど、
恥ずかしい時に視線を逸らす、とさっき指摘されたこともあり、
じっと見つめ返す。
「今度は逸らさないのか?」
「さっき指摘されましたから。
悔しいので逸しません。」
「くっ・・・」
先ほどよりも、笑いをこらえるのに苦労してるような様子で、お腹に手を当てている。
「本当に、変わらないな。
すぐ意地になるところも。」
何か反論しようとしたところで、引き戸が開かれ、店員さんが現れた。
畳の上に、熱燗とおちょこが載ったトレイを置いて一礼する。
先ほどの若いバイト風のお兄さんではなく、板前さんの服を着ているが、責任者のような堂々とした風格がある。
「豊沢、来てくれてサンキュ。」
「あぁ。近藤も悪いな、忙しいんだろう。」
「このくらいどうってことねぇよ。
あ、いらっしゃいませ。近藤と申します。
今日は腕によりをかけますので、楽しんでいってくださいね。」
近藤さんが私に向かって笑顔を向ける。
威厳があるけれど、私たちをあまり年齢は変わらないのかもしれない。
「コースで用意していいか?」
近藤さんが、テーブルに熱燗とおちょこを並べながら尋ねる。
「あぁ・・・紗良、なにが食べられないものとかあるか?」
「いえ、何でも頂きます。」
「じゃあ、お任せでお願いするよ。」
「了解!ではごゆっくり~。」
引き戸が閉められ、また2人きり。