一途な2人 ~強がり彼氏と強情彼女~
やっぱりこういう事は、女性である私の役目なのかしら?と、徳利を手に取り社長の視線を探る。
「あぁ、ありがとう。」
社長のおちょこにお酒をゆっくりと注ぐ。
慣れていないので慎重にならざるを得ない。
注ぎ終えてテーブルに徳利を置くとすぐに、社長がそれを手に取り目くばせする。
「ありがとうございます。」
おちょこを両手で支え、社長の酌を受ける。
社長にこんなことさせていいのだろうか。
「再会を祝して。」
おちょこを掲げる社長に合わせて、軽く乾杯をする。
「お知り合いなんですか?板前さん。」
お酒を一口すすってから、尋ねた。
普段はビール派。日本酒には慣れていないので、会話をしていないとすぐに酔いが回りそうだ。
この社長の前で酔った姿を見せられない、と本能が言う。
「近藤は大学の同期だ。ここを経営してる。」
「板前さんじゃなくて、経営者さんなんですね。」
ふっと、社長が笑みをこぼす。
「経営しながら、自ら調理場に立ってる。
親の反対を押し切って、会社を継がずに調理師になったという、仲間内でも奇特な奴だ。」
へぇ、と心の中で相槌をうつ。
今の言葉をひっくり返すと、他の仲間は親の会社を継いでいる、つまり御曹司集団と言うことだろうか。
「あぁ、ありがとう。」
社長のおちょこにお酒をゆっくりと注ぐ。
慣れていないので慎重にならざるを得ない。
注ぎ終えてテーブルに徳利を置くとすぐに、社長がそれを手に取り目くばせする。
「ありがとうございます。」
おちょこを両手で支え、社長の酌を受ける。
社長にこんなことさせていいのだろうか。
「再会を祝して。」
おちょこを掲げる社長に合わせて、軽く乾杯をする。
「お知り合いなんですか?板前さん。」
お酒を一口すすってから、尋ねた。
普段はビール派。日本酒には慣れていないので、会話をしていないとすぐに酔いが回りそうだ。
この社長の前で酔った姿を見せられない、と本能が言う。
「近藤は大学の同期だ。ここを経営してる。」
「板前さんじゃなくて、経営者さんなんですね。」
ふっと、社長が笑みをこぼす。
「経営しながら、自ら調理場に立ってる。
親の反対を押し切って、会社を継がずに調理師になったという、仲間内でも奇特な奴だ。」
へぇ、と心の中で相槌をうつ。
今の言葉をひっくり返すと、他の仲間は親の会社を継いでいる、つまり御曹司集団と言うことだろうか。