一途な2人 ~強がり彼氏と強情彼女~
高速を降りてしばらく走ると、先ほどの賑やかさがなくなり閑静な住宅街になってきた。
高層のビルやマンションは見当たらない。

御曹司って、夜景が綺麗に見えるタワーマンションに住んでるようなイメージだったけど違うんだ。

一戸建てとマンションが混在している地域のようだ。
それでもどの家も、庭やエントランスが綺麗に整えられていて、
同じ都内でも、私が住んでいる街とは雲泥の差がある。

車の窓からの、流れる景色を見ているうちに車はとあるマンションの地下駐車場に入った。
マンションの外観は良く見えなかったけれど、想像していたようなきらびやかなものではなく、意外と普通だったような気がした。

スムーズな動きで駐車した石田さんが、私がシートベルトをはずすのにもたもたしているうちに素早く運転席から降りて、ドアを開けてくれた。
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