一途な２人　～強がり彼氏と強情彼女～
幸せ気分に浸ったまま、２人で朝食。

「上手そうだな。」

「いい材料が揃ってましたから。
でも石田さんが作ったのには敵わないと思います。」

「そんなことないさ。
なにより紗良が作ってくれたのが嬉しい。」

今朝の社長は言葉に傲慢さがなくて、話しやすかった。

「部屋はどうだった？良く眠れたか？」

「はい。ありがとうございます。」

いくら話やすいと言っても、興奮して眠れなかったなんてことは口が裂けても言えない。
恥ずかしすぎる。

「今日はお休みなんですか？」

「あぁ。午後から外商を読んでいるから。」

「何かお買い物ですか？」

「あぁ。」

その後、最近読んだ本で面白かったのを教えてほしいなんて話題を振られ、
本について語るのが大好きな私はつい饒舌になってしまい、
コーヒーのおかわりが必要になるくらいたくさんのことを話し、
社長も頷きながら熱心に聞いてくれた。
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