あなたで溢れている
4、ぐったり
くだらない話を聞いて聞いて聞いて…
流石にもううんざりし過ぎて返事も返さない頃、
「……そろそろ帰っか〜」
夏井が何かを見て言った。
その方向に顔を向ける、と…
英里奈がいた。
え?
なんでここに?
英里奈がおぼつかない足取りの子に肩を貸しながら、俺の横を通り過ぎた。
英里奈の顔…
怒ってた…
そして…無視?
というか、英里奈にぴったりくっついてた男は…どっかで…
合コンの相手か。
ちょっと待って‼︎
ここに居た。
ここに?
ここに?
「ずっといたし〜」
夏井の声に振り向く。