あなたで溢れている

「ひさしぶりだな〜」

英里奈が楽しそうに言った。

ニヤケてるのを隠すかのように食器をシンクに運んでいる。

そんなに楽しみか?
兄貴に会うのが?

「修もコーヒー飲む?」

英里奈が振り向き言ってくれるが…

「修?」

聞き返されてしまった。



自分の奥にあるモヤモヤを見透かされたようで落ち着かない…

知ってる。

コレは…嫉妬…っていうものだ。
< 8 / 43 >

この作品をシェア

pagetop