高桐先生はビターが嫌い。
2回目の出会い。
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合コンから、約一週間後。
もう既に春休みに突入しているおだやかな朝。
あたしは、隣の部屋から聞こえる物音で不意に目を覚ました。
「…?」
がちゃがちゃ、ばたん。
どんっ、どか!
…うるっさいなぁ。
静かにしてよ…。
そう思いながら、寝返りを打って、また目を瞑る。
けど、それでも音は止まらないから。あたしは仕方なく、ベッドから起き上がった。
…最悪な目覚めだ。せっかくの春休みなのに。
これじゃあ満足に眠れない…。
と、眠気眼の目を擦って、スマホで時間を確認する。
…時刻は、まだ朝の8時過ぎ…。
まだ全っ然寝ていられる時間じゃん!
あたしはため息交じりにベッドから離れると、キッチンの冷蔵庫に向かった。
…けど、よくよく考えたら、あたしはこの新しい高級マンションの最上階に独り暮らし。
つまり、最上階にはあたし以外他に住人はまだいないはず。
それにふと気が付いたあたしは、冷たいお茶をコップに注ぎながら、ようやく気が付いた。
まさか…引っ越し!?
それに気が付くと、早速、ベランダに出て確認をしようとした。
しかし…
「…!」
その時。
そんなあたしの行動を引き留めるかのように、次の瞬間、玄関でチャイムが鳴り響いた。
「…っ、」
これが、最悪の「再会」になるとも知らずに。