高桐先生はビターが嫌い。
…………
篠樹くんと、仲直りをして。
2人でキッチンに立って洗い物をしていたら、そのうちに陽ちゃんが帰って来た。
「ただいまー」
「あ、おかえりなさい」
あたしがそう言って、キッチンで迎えると。
疲れた顔の陽ちゃんが言う。
「…あ、無事に仲直りしたんだ」
「そ。ありがとね、陽ちゃん」
「っつか喧嘩しすぎ」
そう言って、眠たそうに欠伸をして。
冷蔵庫を開ける。
そして、何を思ったのか…陽ちゃんは冷蔵庫の中から“あるもの”を取り出して言った。
「篠樹、」
「ん?」
「これちょーだい」
そう言って、手に持ったのは。
陽ちゃんが普段は飲もうとしない缶ビール。
あまりにもその姿が珍しくて、あたしと篠樹くんはその言葉に、驚いて言う。
「え、どうしたの。陽ちゃんがビールを飲みたがるとか」
「普段のお前だったら絶対飲まんのに。や、別に1本くらいやるけどな」
「…、」
そう言って、2人して陽ちゃんの方を向けば。
陽ちゃんが、その缶を開けながら言った。
「……俺も合コン行きたい」
「え?」
突然、独りごとのようにそう言うから。
いきなりの言葉に、あたしの隣にいる篠樹くんが、余計に疑問を浮かべる。
らしくなくて、わからなくなる。
「え、お前合コン行きたいの?何で」
「…や、青春だし」
「??」
だけど、一方のあたしは…心当たりがあって。
……成功、したんだ。
そう思うと…思わず嬉しくて、口角を上げた。
これからが、楽しみね。
奈央ちゃん。
篠樹くんと、仲直りをして。
2人でキッチンに立って洗い物をしていたら、そのうちに陽ちゃんが帰って来た。
「ただいまー」
「あ、おかえりなさい」
あたしがそう言って、キッチンで迎えると。
疲れた顔の陽ちゃんが言う。
「…あ、無事に仲直りしたんだ」
「そ。ありがとね、陽ちゃん」
「っつか喧嘩しすぎ」
そう言って、眠たそうに欠伸をして。
冷蔵庫を開ける。
そして、何を思ったのか…陽ちゃんは冷蔵庫の中から“あるもの”を取り出して言った。
「篠樹、」
「ん?」
「これちょーだい」
そう言って、手に持ったのは。
陽ちゃんが普段は飲もうとしない缶ビール。
あまりにもその姿が珍しくて、あたしと篠樹くんはその言葉に、驚いて言う。
「え、どうしたの。陽ちゃんがビールを飲みたがるとか」
「普段のお前だったら絶対飲まんのに。や、別に1本くらいやるけどな」
「…、」
そう言って、2人して陽ちゃんの方を向けば。
陽ちゃんが、その缶を開けながら言った。
「……俺も合コン行きたい」
「え?」
突然、独りごとのようにそう言うから。
いきなりの言葉に、あたしの隣にいる篠樹くんが、余計に疑問を浮かべる。
らしくなくて、わからなくなる。
「え、お前合コン行きたいの?何で」
「…や、青春だし」
「??」
だけど、一方のあたしは…心当たりがあって。
……成功、したんだ。
そう思うと…思わず嬉しくて、口角を上げた。
これからが、楽しみね。
奈央ちゃん。