一途な御曹司に愛されすぎてます
口を開くと味わいが消えそうでもったいなくて、ひたすら黙って静かに感動していたら、専務さんが心配そうな声で話しかけてきた。
「いかがです? お気に召しましたか?」
「はい! すっごく美味しいです!」
腹を立てていたことをコロッと忘れて即答したら、専務さんが表情をほころばせた。
「本当ですか? 矢島様に気に入っていただけそうなシャンパンを一生懸命選んだんです」
そう言って嬉しそうに笑う彼は、まるで褒められて得意になってる少年みたいだ。
私の前で素の感情を堂々とさらけ出す彼を眺めながら、つくづく思う。
本当に、この人って訳がわからない。
誠実で心配りの細やかな紳士かと思えば、腹黒なことをするし。
真剣な顔で私に告白してきたかと思えば、まるで高校生のイタズラみたいなことを平気で仕掛けて楽しんでいるし。
「いかがです? お気に召しましたか?」
「はい! すっごく美味しいです!」
腹を立てていたことをコロッと忘れて即答したら、専務さんが表情をほころばせた。
「本当ですか? 矢島様に気に入っていただけそうなシャンパンを一生懸命選んだんです」
そう言って嬉しそうに笑う彼は、まるで褒められて得意になってる少年みたいだ。
私の前で素の感情を堂々とさらけ出す彼を眺めながら、つくづく思う。
本当に、この人って訳がわからない。
誠実で心配りの細やかな紳士かと思えば、腹黒なことをするし。
真剣な顔で私に告白してきたかと思えば、まるで高校生のイタズラみたいなことを平気で仕掛けて楽しんでいるし。