一途な御曹司に愛されすぎてます
靴のサイズは十人十色
 目蓋の裏に淡い光の気配を感じてふと目が覚めると、目の前に階上さんの無防備な寝顔があった。

 初めて見る彼の寝顔に戸惑って何度か目を瞬かせてから、昨夜の出来事をすべて思い出して胸が熱くなる。

 ぴたりと閉じた目蓋を飾るまつ毛や、通った鼻筋や、形の良い唇を眺めながらつくづく実感した。

 私、この人と結ばれたんだ……。


 甘い感情に身を浸しながら、彼を起こさないようにゆっくりと身を起こしてベッド脇の時計を見れば、時刻はまだ七時前。

 肌触りのいい水色の夏掛けをめくると、なにも身に着けていない自分の素肌が露わになって、思わず頬が赤らんだ。


 静かにベッドから降りて、カーテンの隙間から外を覗けば、抜けるような青空の色を映したプールの水が光を反射してキラキラ輝いている。

 今日も日差しが眩しい。暑くなりそうだな


 カーテンは閉めたまま、忍び足でバスルームに向かった。

 シャワーブースでシャワーを浴びていたら、胸元に咲いた赤い刻印に気がついて、またひとりで顔を赤らめる。

 この中で行われた秘めやかな行為と、そのときに彼が見せた表情や、引き締まった体つきを思い出して、胸の奥が甘く疼いた。
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