嫌いな君を好きになる……
めんどくさいけど説明してやった。

両想いになった話を。

「だから、もう桜にちょっかい出すなよ」



「ついに、桜ちゃんが狼の餌食に!?

桜ちゃん、今ならまだ間に合うよ‼俺にしなよ」


どさくさに紛れ、桜の手を握る晴輝に内心イライラした。


「はいはい、妬かない妬かない。

帰るよ~」


晴輝の首根っこを捕まえ、引きずる奏多がいた。



奏多の瞳が、桜を見てるのに気づいた。

直ぐ様、反らした瞳の奥が闇に染まる。


君の闇に気づかないでいた。


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