嫌いな君を好きになる……

その華は、凛として気高いーー

ーーーーー



ダァンーーー


どうしてーー。

俺は、壁を殴った。


俺が一番側に居たのに、助けられなかった。


「天、落ち着きなよ。

天が悪いんじゃないよ。」


教室に戻った俺は、君のことを考えていた。



君が連れ拐われた。


俺達が、救えなかった。


"天くん……"



君の笑ってる顔も
怒ってる顔もここにはない。



空っぽだ。


「桜を取り返すぞ!!」


真が叫んだ。


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