蟲と世界
一章
迫りくる衝動。私を襲ってくるような赤い波。季節は夏だがそんなことはどうでもよかった。緋色の景色に酔いしれたのはいつからだっただろう。
死に何も感じなくなった 。
むしろ快感を覚えてしまった。
怯え、逃げまとい、命乞いをする。そんな人たちを何人葬ってきたんのか数えられなかった。いや、数えられる数じゃなかったのだ。
自分は誰なのか、何なのか。何を好み何を嫌っているのかもわからくなっていた。
人間の心を持ち、人間の体を持たない私。
心に体が侵食されていく。
こんな私にいつからなってしまったのだろうか。
あれは高二の初夏だったかもしれない。
あの時私は――
死に何も感じなくなった 。
むしろ快感を覚えてしまった。
怯え、逃げまとい、命乞いをする。そんな人たちを何人葬ってきたんのか数えられなかった。いや、数えられる数じゃなかったのだ。
自分は誰なのか、何なのか。何を好み何を嫌っているのかもわからくなっていた。
人間の心を持ち、人間の体を持たない私。
心に体が侵食されていく。
こんな私にいつからなってしまったのだろうか。
あれは高二の初夏だったかもしれない。
あの時私は――
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