キミのせいだよ( 幼馴染じゃいられない )



「あっヒナ〜〜〜!?ちょっとどこ行ってたの〜〜〜!!」



莉兎が、日傘を投げ捨ててこちらに飛び付いてくる。



「ごめんごめん、心配かけて……」

「……んん!?このジャージ、ヒナの匂いじゃない!」

「ああ、悠翔の……」



莉兎は顎に手を添えて、ブツブツと呟きながら真剣に何かを考え始めた。

……後で、ちゃんと莉兎には話すべきなのかなあ。



なんて、心中で未だ隠し切れない動揺と格闘していると、前方席の女子達が振り返った。



「「「えっ、蒼井君のジャージ!?」」」


< 100 / 110 >

この作品をシェア

pagetop