キミのせいだよ( 幼馴染じゃいられない )
「……待って、帰るよ」
パシ、と音を立てて、悠翔がわたしの手首を掴んで引き留めた。
周囲の女子の視線が一斉にわたしに刺さったのを、全身で体感する。
「え、蒼井くんこの子彼女ー?」
「ちょっとショックなんだけど!マジ?」
……ああもう。
こんな言われようにも既に慣れっこだけど、ね。
「あー違う、幼馴染。ごめん、俺帰るね」
「なんだー。じゃあ狙っちゃおうかな!?」
「え〜〜ずるい!あたしが先に声掛けた!」