キミのせいだよ( 幼馴染じゃいられない )
それから暫く、二人の足音が響く路地で進行方向に延伸した影を見つめていた。
いつもみたいに、塀の上の花を摘んでみたり公園のベンチで少し語ったり、そういう何気ない日常の流れすら自然と忘れていた。
……ただ、何を考えていたという訳でも無いのに。
「ばいばい!また明日……って、」
"また明日ね"
そう言いかけたわたしの身体からは、未だ抜けてくれない君の後味。
……そうだ、"明日"はないんだ。
でもね、決めたんだ。
もしも氷室先輩との恋が実ったら、一番に報告するのは悠翔だよ。
だから、少し頑張ってくる。
……それまで、応援しててね。