キミのせいだよ( 幼馴染じゃいられない )
❹
「あ、莉兎!おはよう!」
「ヒナ〜〜〜!今日は遅刻しなかったの?偉い〜〜〜!」
「しっ、しないよ遅刻なんかっ」
正門を抜けた付近で出逢った莉兎……と、もう一人は誰……?
「あっ、この人がユウヒだよ!」
莉兎が、彼の腕に自分の腕を絡めている。
……うわあ近いな、ほんとに付き合ってないのかね。
少し中性的な雰囲気を持った彼は、目にかかる前髪を軽く手で流してこちらに会釈した。
「初めまして、いつも莉兎がお世話になってます!」
「なっ、ひどい〜〜〜!本当はいつも莉兎がお世話してあげてるんだからね!」