キミのせいだよ( 幼馴染じゃいられない )



「そう?じゃあ何で泣いてんのか教えてよ。」



悠翔の綺麗な指先が、わたしの目元を掠めた。



「そっ……それは、悠翔に会えなくて、寂しかったからだよ。」



こんな廊下の片隅で、壁に寄りかかって座り込んだ君に、わたしが跨ってる体勢。

……誰か来たら間違いなく勘違いされてしまうようなムードなのに、不思議と君に引きつけられて降りられない。



「そんなこと、簡単に言っちゃダメだよ。……嘘でもね。」



コツン、と額が重なった。

長い睫毛に形どられた形の良い瞳に、わたしだけが映されている。

ドキドキと高鳴る胸に反比例して……何故か目を反らせない。


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