キミのせいだよ( 幼馴染じゃいられない )



何だかんだ言って、当日が迫るのは早い。



《只今より、平成xxx年度 希都学院 体育祭を挙行致します。》



耳を劈く割れたマイク音が、暑さと比例して不快に響いた。



……照り輝く校長の頭なんかに気を取られてなきゃ、耐えらんないよこの暑さ。



「わたし帰 り た い」

「わかる〜〜〜莉兎も帰る〜〜〜」



なんて言いながらも、くるりと綺麗に毛先がカールされたツインテールと前髪を崩さない莉兎。

ヒナもやってあげるね、なんて三つ編みを解いて、慣れた手つきでスッキリとポニーテールを結い上げてくれた。

額を掠める丁寧に巻かれた前髪も、まさにJK、って感じだ。

……おまけに、ピンクのリップなんかも塗ってくれちゃうし。


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