キミのせいだよ( 幼馴染じゃいられない )



「あ、あるもん!!」

「な、何!!」

「ほら……だから!また、誰か新しく素敵な人……見つけられたらいいねって話!」



少し俯き気味に吃る莉兎……心配してくれてるのかな?

そのナチュラルな上目遣いは、乙女心すらも擽るみたい。



「……り、莉兎好きぃ」



無闇に抱き着いたら、日傘が逸れてしまってブツブツと文句を言われた。



『ヒナ!ヒナ……っ!昨日、無事だったの……?』

『……ゔっ、莉兎〜〜!』



あの件の翌日、登校して真っ先に莉兎が駆け寄ってきた。



『そんな腫れた目で授業なんか聞ける訳ないでしょ〜〜!?』



その後、1時間屋上で授業をサボってしまったこと。

それから……



『莉兎もね、中学の時似たような目に遭った。それから男嫌いなの。』



莉兎の男嫌いは、中学の頃好意を寄せられていた男子から突然襲われたのが原因だって話も。


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