キミのせいだよ( 幼馴染じゃいられない )
挙げ句の果てには、皆でワイワイとジャンケンなんて始めてしまう。
どうしよう……ここまで来ると一生完走出来ない気がするな!
ヒィ、と軽く怯えて後退りする。
……不意に、誰かにクイッと手首を引かれた。
「男が必要なの?……あんまり知らない奴に声掛けたりするなよ」
「悠翔〜〜!たたた、助かった……」
幼馴染の姿に、安堵の息を漏らす。
気付いたら既にビリ確定だけど……。
なんだか知らない人と手を繋ぐのもちょっとなあ、なんて思ってたから助けて貰えて嬉しいかも。
行くよ、と促され、遅く到着したわたしの為にわざわざ張られたゴールテープに向かった。