キミのせいだよ( 幼馴染じゃいられない )
えー、全世界の女子の皆様。
カッコいい王子様に見合わない醜いプリンセスで、ホントごめんなさい。
「お、重いよね!?ごめんね…………」
よく小学生のわたしが転んだ時、おんぶして家まで送ってくれたなあ、って。
蘇る懐かしい記憶に、フフ、とちょっぴり笑みが溢れた。
「別に……陽咲一人くらい重くないから。俺を舐めないでよ」
……少しだけ、女の子扱いされたみたい。
一瞬、トクンと鼓動が甘い音を立てた気がした。
不安定さに思わず、首元に手を回す。
こういう時、どこ見ていいか分かんないや。
……いいや、病人らしく寝てしまおう。
目を閉じると……そのまま、すうっと意識が旅だった。