1%の甘さで
なんとなく雰囲気でわかってた…だと!?
嘘!そんなに私わかりやすかった?
そもそも自覚する前にも周りから見たら好きだってバレバレだったってこと!?
「まじかー……まさか本人にまでバレてないよね」
「意外と自分に向けられる好意は気づいてないとかのパターンじゃない?主人公は気づいてない王道パターンね」
なにそのパターン。
現実でもそのパターンあるの?
「あー私、今日いつも通りで来ちゃったよ!少しでも可愛くして来ればよかった」
「ふっふっふ!そういうことなら私に任せなさい!化粧気のない顔を私が変身させてみせるから!!」
待ってましたとでも言うようにどこからかメイクポーチを取り出す莉央。
いつのまに!?
テキパキと慣れた様子で準備していく莉央に付いていけない。
「ちょっ、莉央」
「なに?可愛くなりたいんでしょ?それで優哉先輩をゲットできる!」
目の前の莉央が前髪をピンで止めて、いきなり下地を塗っていく。