1%の甘さで


されるがままの私が口を開くと、莉央にやりにくいってすぐ黙らせられる。



とりあえず慣れた様子の莉央に任せて、目を閉じた。


ファンデーションやパウダー、瞼にアイシャドウやらが塗られていく感覚がする。



「ビューラー自分でできるでしょ?」



目を開けると、はいっと手渡されたビューラー。



「あ、はい」



鏡を見ながらまつ毛を挟んで上げていく。



ふと視線を感じ、莉央を見るとその様子を羨ましそうに見つめていた。



「茉莉ってまつ毛長いよね!いいなー」


「いやいや莉央の方が長いじゃん!」


「マツエクしてるからね」



ま、まつえく?



「なに?その難しい単語は」



「はぁ、これだから元がいいやつは」



なぜだかため息をつかれたんですが!?

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