1%の甘さで
その目を見て確信した。
絶対あの時の人だと。
やっと会えたと思った。
でもなんでそんなに気になってた?
なんでそんなに会いたかった?
…会ってどうしたかったの?私は。
疑問は尽きない。
でもこれだけは出会ったら言っておこうと思ってた。
「私、楠木高校1年!大原 茉莉です!!助けていただきありがとうございます!あのっ!名前、聞いてもいいですか…?」
「………2年、谷田 優哉」
それだけ言っておじさんを横によけてから歩き出した優哉先輩。
「また明日!」
明日会えるかもしれないと思って優哉先輩に向かって言った。
優哉先輩は、一瞬反応してからまた歩き出した。