1%の甘さで
ありがたいけど、心配だな。
なんて考え事をしていると、生ぬるい風が教室に入ってきた。
ふと、窓を見ると開けっ放しだった。
もう!窓閉めは日直の仕事でしょう!?
誰よ今日の日直はっ!?
そう思って日直の欄を見ると……はっきりと“大原茉莉”と記されてあった。
え。今日1日、日直が私だったなんて知らずに過ごしてたんですけど!?
やばい…今から日直の仕事をやっても遅いと思うが、一応やっておこう。
そう思った私は窓を閉めるため、窓に近づくと……中庭が見え、なぜか中庭に猫がいた。
え!あの猫どこから入ってきたの!?
この学校、めっちゃ高い塀に囲まれていてセキュリティは高いのに。
とりあえず中庭行ってみようかな?
そう思った私は猫に釣られて中庭に向かった。
「あっ!猫ちゃーん。こっちおいで?」
全然汚れていない、真っ白の猫が私の数歩先に私を警戒して座っている。
本当にこの子は野良猫?
そう思ってしまうほど、真っ白で毛並みが整っていた。
「にゃーにゃーにゃっ!にゃー?」
とりあえず猫語を話してみる。
あれ?余計に距離を置かれた。
さすがにまずかったかな?
よくわからない猫語を話すなんて。