1%の甘さで
自分の部屋で制服から部屋着に着替えて、お父さんの仏壇のところまで行く。
きちんとお焼香を立てて、仏壇の前で正座した。
お父さん。もしかして私、2年前から気になってた人のことが好きなのかな…?
優哉先輩のことを。
目をつぶり、不意にお父さんがよく言ってた言葉を思い出す。
『お父さんな、お母さんのことが大好きなんだよ。だから茉莉も大好きな人と幸せになれよ?』
そう言って私の頭を撫でた優しい表情の、お父さんが忘れられない。
『大好き?私、好きとかよくわかんないもーん…』
小学1年の時、私は自分で言うのも変だがモテてた。
今思えば、私のモテ期はそこで終わっちゃったんじゃないの!?なんて思うほどに。
毎週、いろんな男の子に告白されてた小学1年生の私。
中にはイケメンで人気な人もいて…、その人まで私に告白し、私がいつものごとく断ったもんだから女子たちの反感をかってしまった。
それで、いじめまがいなことを女子からされ…男子には頼んでもないのに私を庇ってきて、……それが余計に女子たちの怒りをかってた。
その繰り返しで過去の私は“好き”に対して怖がってた部分があった。